4月に発売されて話題になっていたタレントの滝沢カレンさんのレシピ本『カレンの台所』。私もようやく手に入れました!
今回は実際に読んでみて、そして作ってみての感想を書きたいと思います。
感想
目分量の世界
本書で書かれているレシピの分量はは全て滝沢さんの目分量となっています。
どんな感じか知りたいという方は、出版社のサイトに唐揚げのレシピが掲載されていたのでご参考下さい。
この形式は合う合わないあるかもしれません。
私はいちいち量るのが面倒なので普段からなんとなく感覚で味付けしている部分があるので、きっちり量る必要がないのはむしろ嬉しいです。
一方旦那氏曰く「分量をきっちり書いて欲しい」とのこと。
そういえば以前レシピサイトを参考にしつつ目分量で調理していたら、旦那氏がぎょっとした顔で「量らないの!?」と聞いてきたことがあったな……。
このあたりは個人の性格や料理スキルによる部分が大きいと思うので、まずは上記のサイトで唐揚げのレシピをご覧になってから考えてみてください。
自己判断できない方はきっちり分量が書かれたレシピを参照の上、その通りに作るのがベターです。
だって「お醤油を全員に気付かれるくらいの量」とか「ごま油をご褒美あげるくらい」とか言われて、どのくらいの量か想像できますか?
「このくらいの量なら大丈夫」というラインが分かっている人であれば全く問題ありません。人によって差はあると思いますが、ちゃんとその料理の味付けとして適した分量になっているはずです。
しかし中にはそのラインがわからない方もいると思います。そういう方はやはり分量の書かれたレシピを参考にすべきです。 これは本書に限らず、初心者は分量通りにが鉄則です。
結婚当初に必要な材料だけ見てあとは全て目分量で作った結果、めちゃめちゃ甘い牛丼を食べる羽目になった私が言うのだから間違いない。
ただ本書はレシピ本としてだけでなく読み物としても楽しめるので、きっちり派の方でも一読の価値はあるかと思います。詳しくは後述します。
読み物として楽しい
ただのレシピ本と思うことなかれ。これはもはやオムニバス形式の読み物です。 さて、あなたがレシピ本を買う目的は何でしょうか。
- ○○を作りたい
- 時短レシピを知りたい
- 話題のレシピを再現したい
など、レシピ本を買ったその先に目的があるはずです。
しかし本書を私が購入した理由はこうです。
滝沢カレンが書くレシピが読みたい。
もはや本書を読むことが理由になっていました。
にんにくチューブの量を「アクセサリーをつけるくらいの気持ち」なんて表現する人がいますか?
油に投入された鶏肉を見て「あ、楽しくやってるな」なんて思う人がいますか?
結びが「そんな鶏の唐揚げの物語でした。」なんてレシピを見たことがありますか?
私はありません。
本書に書いてあるのはレシピなので、次の展開は大体予想がつきます。
しかしそれがどのように表現されているかは全く想像がつきません。 こんなわくわくをレシピ本で感じることができるなんて……もはや革命です。
彼女の語彙力はたびたび「独特」と表現されます。 実際に本書に書かれている言い回しもかなり独特。なのに不思議とわかりやすく感じます。
例えば唐揚げのレシピでは鶏肉を揉む強さについて以下のように書かれています。
あとは自分が二の腕気にして触ってるくらいの力で鶏肉をさらに最終刺激します。
男のみなさんは自分の力を見せない程度にしてあげてください。
一言に「二の腕を揉むくらい」と言っても、人により加減さ様々だと思います。しかし「自分の力を見せない程度」と付け加えることで、優しめに揉めばいいんだな?ということがわかります。
つまりこの言い回しのお陰で、何をどの程度の加減でやれば良いのか?というイメージがつけやすいのです。
また言い回しは独特でも、決して難しい言葉は使われていません。 その上ストーリー性のある内容で楽しめるので、料理に興味を持たれたお子様が読むのにも丁度良いかもしれません。
ビーフストロガノフを作ってみた
いざ実践!
折角だから一度も作ったことのないものを!ということで、本書を参考にビーフストロガノフを作ってみました。
まずは具材を炒めて~。
トマトを投入!
※レシピではカットトマトでしたが、売っていなかったので普通のトマトを使いました。
この先のレシピは実際の本をご覧になってください♪
そしてなんやかんやで完成!
初めて作ったのに、とっても美味しくできました!
作ってみてわかったこと
今までレシピ通りに作ろう!と思うと、どうしても工程や分量を何度も確認する必要がありました。また、計量の手間もあります。そのため工程が一つ進むたびに手が止まってしまいがちに。※私の記憶力が乏しいだけかもしれない。
しかし本書に書かれている分量は目安でしかありませんので、「ここでコンソメをちょっと加えて~次はケチャップとソースで味を調えて~」と雰囲気で調理ができます。
また、レシピをストーリーとして覚えられるので一度ちゃんと読めば大体の流れはつかめます。
実際私が途中で確認したのは調味料の投入順と仕上げの工程くらい。(仕上げの工程確認は煮込み中にしたので、手を止めたのは実質1回ですね。)
手が止まらないからこそパパっと作ることができたのは、仕事終わりで疲た体で調理する身としてはとても嬉しいです。
まとめ
本書ではレシピ本の新たな可能性を見出すことができました。
入り口は「滝沢カレンのレシピ本が読みたい」という単なる好奇心でした。
購入後も単純に読み物として楽しめれば、くらいの気持ちでした。
実際に読んでみると分量はアバウト、なぜか作り手や食材の心情が描かれているなど、本当にレシピ本!?と思えるような中身です。
しかし実用してみるとこれが不思議とわかりやすく、非常に優秀なレシピ本であることがわかりました。
普段レシピ本は買わないという方も、絵本を買うつもりで一度手に取ってみませんか?