モーニング娘。はコンサートとは別に不定期で舞台を上演しています。
どうせアイドル演劇でしょ?と侮ることなかれ。
どれもすごく本格的です。
特にここ数年は豊作で、記憶に残る名作が多数生まれています。
そこで今回は、モーニング娘。の舞台作品でこれを見ておけば外さないおすすめの作品をご紹介したいと思います。
モーニング娘。の舞台といったらこれ!
リボンの騎士 ザ・ミュージカル
2006年上演。
手塚治虫の名作『リボンの騎士』をミュージカル化した作品。
男女両方の魂を持つサファイア王女を取り巻く物語です。
宝塚歌劇団による全面バックアップが話題になりました。
あくまで個人的な印象ですが、この作品以降モーニング娘。の舞台の質はグッと向上したように感じます。
とにかく軸となる3人、高橋愛、吉澤ひとみ、藤本美貴の歌と演技がすごい!
特に魔女ヘケートを演じる藤本の歌声は鳥肌ものです。
高橋演じるサファイアは男と女の両方の魂を持つという難しい役どころです。
しかし彼女はそれをしっかり演じ分けました。
王妃役のマルシアさんとの掛け合いも必見です!
また石川梨華のフランツ王子にも注目です。
あの可愛いりかちゃんが男役!?と最初はびっくりしましたが意外にもしっくりくる!
フランツ王子は安倍なつみ、松浦亜弥と3人で回替わりで演じていますが、私的には石川フランツが一番好きかもしれない……。
確かに歌唱面では他の2人に劣ります。
しかし苦手なはずの歌には成長が見えましたし、演技と総合的に考えると石川フランツが一歩リードしていたように感じます。
DVDには回替わりのキャストも全て網羅されているため、非常にお得な内容となっています。
2008年でも
ステーシーズ 少女再殺歌劇
2012年上演。
大槻ケンヂの小説『ステーシー』を原作とした作品です。
15歳から17歳までの少女たちがゾンビ「ステーシー」と化すという設定の衝撃作。
ゾンビ化直前には「ニアデスハピネス」という状態に陥り、少女たちは残酷な結末が目前に迫りながらもひたすらけたけた笑い続けます。
そんな少女たちとそれをとりまく男たちを詠子、モモ、ドリューの3人を中心に描きます。
モーニング娘。からは道重以外の9名が出演です。
メインは詠子役の田中れいな、モモ役の鞘師里保、ドリュー役の工藤遥です。
田中以外のメンバーは全員10代で、加入から1年前後というまだまだ未熟な状態。
そのため主要な3人以外は棒読みもいいところなのですが、そのぎこちなさがまた「ニアデスハピネス」「ゾンビ化」という普通ではない状態とよくマッチしていたように感じます。
まさしくこのタイミングでしか作ることができない作品になっています。
余談ですが以降末満さんの手掛ける作品はどれも外れなしです。
2012年上演のBerryz工房×スマイレージ『我らジャンヌ』。
2014年上演のモーニング娘。'14×スマイレージ『LILIUM -リリウム 少女純潔歌劇-』。
同じく2014年上演のスマイレージ『スマイルファンタジー』。
どれも印象的な作品ばかりです。
また和田俊輔氏の手掛ける楽曲は、近年のハロプロの舞台に欠かせない存在となりました。
ごがくゆう
2013年上演。
大人の麦茶×ゲキハロ名義のオリジナル作品で、モーニング娘。からは譜久村聖、鞘師里保、飯窪春菜、石田亜祐美、工藤遥のみの出演です。
K国のお姫様フェイが姫としての生活が嫌になり侍女のリオンを連れて逃走するところから物語が始まります。
その後たどり着いた町の定食屋で看板娘のクリアとその友人のミラーと出会い、まさしく「ごがくゆう」のように仲良くなります。
一方その頃K国ではフェイの姉リュウを新たなプリンセスとして擁立しようという動きがあり……。
と、基本的にはどこかで聞いたことのある話だなあという感じで進行していきます。
私自身、正直途中までは「こんなものか」と完全に舐めていました。
しかし後半のあるシーンによって、そんな気持ちを完全にひっくり返されることになります。
このシーンの鞘師の演技にはぞっとさせられました……。
オリジナル作品ゆえネタバレは控えたいところなので多くは語れません。
だからこそ詳しいことは言えないけどとにかく観くれ!!!!と言いたくなるような作品です。
LILIUM -リリウム 少女純潔歌劇-
2014年上演。
スマイレージ(現アンジュルム)との合同作品です。
末満健一氏の手掛けるTRUMPシリーズの第2作目となります。
もちろん1作目を知らなくても楽しめますよ!
雨降る森の奥深くにあるサナトリウム「クラン」。
ここから一人の少女が失踪するところから物語は始まります。
登場人物は全て人間ではなく「吸血種」と呼ばれる種族です。
今なお根強い人気があり、TRUMPシリーズの放送や新作上演のたびにAmazonのランキング上位に上がってきます。
モーニング娘。’14からは道重、飯窪、生田以外の7名の出演です。
また研修生(当時)から田辺奈菜美、加賀楓、佐々木莉佳子の3名が出演しています。
本作は初日に拍手が起こらなかった*1という伝説を残しています。
また終演後しばらく立ち上がれなくなった方もいました。
私もその一人です。
DVDにはオーディオコメンタリーも付いています。
作品の裏設定や舞台裏での出来事が語られていますのでこちらも必見です。
メイキング映像もおすすめ!*2
リリウムに関しては思い入れが強すぎるため詳しくはまた別記事にまとめてありますので、よかったら参照してください。
続・11人いる!~東の地平・西の永遠~
2016年上演。
萩尾望都『続・11人いる!』を原作とした作品です。
宇宙大学入学試験によって出会った少年たち。
そんな彼らの葛藤や恋愛模様が描かれます。
キービジュアルが発表されたときは正直そこまで期待していませんでした。
しかし実際に観てみたらとにかく胸がギュッとなる作品でした。
とてもしんどいのに後味はとても爽やかな作品になっています。
本作は「EAST」と「WEST」でキャストを入れ替えて上演していて、 EAST編とWEST編の比較も楽しい作品となっています。
例えばバセスカとフォースは途中2人で歌うシーンがあります。
このときEASTの譜久村バセスカと小田フォースはどっしりと安定感のある演技。
一方WESTの佐藤バセスカと石田フォースは熱をぶつけ合うような演技になっています。
このように様々なアプローチで楽しめる本作。
DVDは2枚組になっていて1つ買えばどちらも堪能することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は5つだけご紹介させていただきましたが、これ以外には『ファラオの墓』も非常におすすめです。
こちらは以前記事に感想を書いたのでよかったら参考にしてください♪
またモーニング娘。に限らずハロー!プロジェクトには新旧様々な舞台作品があります。
気になるグループがあったらライブ映像はもちろんですがぜひ舞台もご覧ください。
コンサートなどでは見ることができない表情や歌声を堪能することができるかと思います。
U-NEXT では様々なハロプロの舞台作品が配信されています。
今回ご紹介した中では2020年6月28日現在、『ごがくゆう』と『続11人いる!』が絶賛配信中です。
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